伐採された幹は一旦、陸上競技場の倉庫に保存されていましたが、陸上競技場解体のために、きぼうの鐘仮設商店木の一画に移されました。

 このまま処分してしまうのは忍びなく、どうすればいいか議論されていました。細かく切って、希望者に配る、

机に加工する.お盆等の食器に加工する、モニュメントを作る・・・いろいろな意見が出てまとまりませんでした。

 2012年、秋も深まったころ、京都から僧侶の皆さんがきぼうの鐘商店街にお出でになり、たまたま、このサクラの幹をご覧になりました。由来をお答えしたところ

仏像にするのはいかがか、との提案を頂きました。桜の木は固く、彫るのは難しいが、仏像には適している、とのお話。

 

 小学校、保育所、授産施設と役割を変えながらも

 ずっと子供達のそばにあり、子供達を見守ってきて

 いた桜ですから、お地蔵様を彫りだしていただこう

 と話が決まりました。

  お地蔵様は、京都在住の、仏師、木地師である

 小田健太郎様にお願いいたしました。

  地蔵堂は神奈川県在住の丸山博正様、伊藤健一様

 が取り組んでいただけることになりました。

  桜の幹は京都に運ばれ、乾燥させながら少しずつ

 彫り進んでいかれました。

 

 

 

2014年、地蔵尊像と地蔵堂が

完成しました。

地蔵尊は 桜さく地蔵と命名され

ました

 

 

 

 

 

 2014年3月14日 海岸前広場にて

 開眼法要が執り行われました。

  法要後、設置場所が未だ工事中のため

 地蔵尊像は一旦、坂橋山照源寺に仮住まいを

 していただくことになりました。

 

 

 

 

 

 2016年秋、商店街シーパルピア女川が完成し

その路地の一角に設置場所が決まりました。

 

 

 2017年4月15日

 地蔵堂の工事が終わり、お地蔵様の安置法要が行われま した。

 津波でも生き残り、花を咲かせわたし達を勇気づけて

 くれた桜の幹から彫り出されたお地蔵様が、この地で

 これからもずっとわたし達を見守って下さるように。